写真手帖

写真作家の2人が写真を撮りながら考えたこと。

テーマ探しって本当に難しいよね

 

こんばんは、kikutaです。

 

あなたは

①テーマを決めてから撮る人

②撮った写真からテーマに沿って写真を選ぶ人

 

どちらでしょうか?

 

僕は基本的には②のタイプです。

外に飛び出していって、撮りまくります。

500枚撮れる日もあれば、5枚くらいしか撮れない日もあります。

たまに①②のハイブリッドで、ざっくりテーマを決めて現場任せに撮ることもあります。

 

 

でも、このやり方って結構苦しいんです。

なぜかというと、毎回撮影場所が決まらなくて悩むし、撮りたいものが何かも明確になりづらい。

 

 

飯沢耕太郎さんかホンマタカシ  さんの著書(どっちか忘れました)の一説に、作品の撮り方は2種類あると書いてあり、色々と腑に落ちたので書きます。

 

①作った本人にもこれからどんな展開になるのかわからない、主人公型

②神の視点で100%世界を作り上げる、神様型

 

 

僕は作家としては①のタイプだろうと思います。

全身で痛みや喜びを受け止める冒険者となり、カメラを持ち世界を旅する。

写真を見た人は、僕の中に入り込み僕自身を追体験をする。

そして、喜びや痛みを一緒に味わう。

 

(だから、僕の写真は絵は違えど総じてスナップになるのかな?なんて思います。)

 

 

結局、きっと僕は他人に「共感」してほしいんですね。

理論や理屈への共感でなく、もっと深い部分からの共感を得たい。

 

凄い作品だ!!って褒めて貰うより

「うんうん、わかるよ。」

って言われた方がしっくりくるんです。

 

 

だからこそ、生の感覚が乗りやすいフィルム写真が好きなのかなー、なんて思います。

「シズル感」ってやつです。

 

 

上田義彦さんのインタビューにこんな一説がありました。

 

<自分の眼と身体が喜んでいる、その瞬間に思わずシャッターを押しているようです。多摩美で教えている学生たちには、ガンマンが早撃ちでドンと撃つように、それを「From the Hip」と呼ぶのですが、撮るときは一切考えないで撮る、選ぶときに徹底的に考えよう、と口を酸っぱく言っています。自分の考えなどに追いつかれる前に撮ってしまえということです。考えている間に奇跡の瞬間はどこかに消えて無くなってしまいますから。>

 

 

上田さんも、どうやら、撃て、撃て、考えるな!のタイプのようです。

この一文で僕はなぜか少し安心しました。

上田さんの作品って妙に生々しくて美しい。

その所以は、彼の作品に対する取り組み方にこそあるのかもしれません。

 

 

 

みなさんはどんな流れで作品を作りますか?

行き詰まってる人も、無我夢中で走ってる人も、自分が主人公なのか神様なのか、一度考えてみてくださいね。