映画ファースト・マンを観たらストーリーよりもむしろフィルムの美しさに感動した話
kikutaです。
昨日今話題のデイミアン・チャゼル監督のファースト・マンを観てきました。
ララランドとセッションを作った監督ですね。
この映画を見始めてすぐに気がついたんですが、
この映画、がっつりフィルムで撮影されているんですよね。
ストーリーも腰人的には面白かったんですが、
フィルムカメラを弄っている身としては映像美が気になって仕方のない映画でした。
【映画ファースト・マンを観たらストーリーよりもむしろフィルムの美しさに感動した話】
映像がとにかく美しいです。
美しいといっても、CGでめちゃくちゃ精巧につくられているとかそういう方向性でなく、圧倒的な美的センスを感じたわけです。
とりあえず観てみてください。
僕の一番感動したシーンは入ってないのですが、
32~40秒あたりの大気圏の映像みたいなのが、本編ではガンガン流れます。
これが本当に素晴らしい。
CGに慣れきってしまった自分にはなんだか新鮮に感じられました。
【カメラワークは写真の参考になるかも】
CGの使えないフィルムで撮影された映像だからか、カメラワークにめちゃくちゃ拘っている気がします。
モンタージュの理論とか多用してますし、観ているとそれがよくわかる。
この映画撮ったカメラマンすごいわ、ってひしひし感じました。
【朝焼けと、夜の映像が素晴らしすぎた】
朝焼けの青紫の空の中、高所を歩くシーンがあるですが、それがとにかく本当に美しい。見ればわかります。
あとは夜のシーンの溢れ出る夜感ですね。
フィルムでどうやって夜の映像を鮮明に写しているのか不思議なのですが、夜がちゃんと夜というか、よく見えないノイジーな感じがすごく良いです。
【フィルムで撮れば何度でも映像をリマスターできる】
どこかの記事で読んだのですが、フィルムで映画を撮ることには保存という面で大きなメリットがあるそうです。
というのも、フィルムスキャンの技術は年々進歩しています。
今はデジタルカメラで撮影した方が、フィルムで撮影するよりも精巧な映像が作れるかもしれませんが、100年後はどうでしょう?
データとして残った映像を100年後にリマスターするのは難しいですが、フィルムなら100年後にまたスキャンし、さらに未来の最高品質の映像に映像にリマスターすることができます。
そういう意味で、フィルムで撮影することには意義があるのですね。
僕らが撮るフィルム写真も同様ですね。
今日撮ったフィルムも、100年後のフィルムスキャナーでスキャンすればとんでもない映像に生まれ変わるのではないでしょうか。
楽しみですね、きっと生きてないだろうけど…。
【ちなみにララランドもフィルム感溢れてて素敵ですよ】
そういえば、同じ監督のララランドもフィルム感がっつりです。
フィルムでの独特の映像美に、アナログでの試行錯誤で
古さを感じさせない映像に仕上がっています。
なんか色々、撮影の工夫が感じ取れますよ。
どうやって撮ったんだこれ・・?
なんて考えながら観ると、ちょっと学べる部分があるかもしれません。
【フィルムの美しさを感じる映画】
フィルムの映像美を感じる映画の特集でもやってみようかなーなんて考えています。
案外映像を気にしてなかった大作映画とかでも、見方を変えれば映像素晴らしかったなんて可能性もありますね。
またね。